『君たちはどう生きるか』父親がやばい・気持ち悪いと言われる理由3選

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2023年に10年振りに宮崎駿さんが監督となり制作・公開された【君たちはどう生きるか】。

声優にも比較的若い俳優さんや歌手が起用されるなど、いろいろと話題となりました。

そんな中、主人公・眞人の父親である勝一(声:木村拓哉)に対して「気持ち悪い」「やばい」という声が結構あがっていたようです。

今回はなぜ眞人の父・勝一が気持ち悪い・やばいといわれているのか口コミや総評からまとめてみました。

ぜひご自身の父・勝一に対する印象と比べてみて下さい!

映画の内容について触れていますので、ネタバレが少しでも嫌な方はページを閉じてください

目次

父・勝一がやばい・気持ち悪いと言われる理由3選

父・勝一
スタジオジブリ

①再婚のタイミングが早すぎる(しかも義妹)

序盤で多くの人が戸惑ったのが、「父親が妻の死後すぐ、妻の妹と再婚していた」という事実。

そして、それが特に説明もなく“当然のように”進んでいることなのではないでしょうか。

しかも妻・久子が亡くなって翌年には、夏子は妊娠しており再婚していたので、「義理の妹と浮気?」という見解を持つ方も多かったです。

実際はどうか分かりませんが、妊娠10ヶ月を考えると久子がなくなってすぐに夏子は妊娠していたのでしょう。

ただ、昔は今よりも結婚は家と家のつながりが強く、勝一と夏子の再婚は時代背景によるものと言われています。

昔は戦時中に夫を亡くした妻が、その弟と再婚するという逆パターンも多かったようです。

②息子・眞人の気持ちに寄り添えない

転校生として新しい学校に行く最初の日、父・勝一は当時高級車だった「ダットサン」の車で眞人を小学校に送ります。

戦時中でみんな徒歩でくる中、車で送迎されて目を付けられて浮いた存在になってしまった眞人。

勝一は眞人が特別であることを示したかったのかもしれませんが、逆に裏目にですぎて眞人は集団いじめにあってしまいました。

監督は空気を読めない親を描きたかったのかな・・・

(自傷して)血だらけの眞人を見て「明日から学校に行かなくていいからな!」といったのは良かったのですが、

「學校に300円(当時は何十万の価値)寄付してきたからな」

「先生たちはびっくりしていたぞ」

という金で解決してやったぞ!的なちょっとズレている発言などがやばいと言われている理由になっています。

父・勝一の印象

ビジネスマンとしては有能だが家庭人としてはポンコツで、しかし悪い人という訳ではなく、どちらかというと向き合い方がわからずトンチンカンなことしがちな父親感

X

ただそんな父・勝一のちょっと変わった家族愛にハマる方もいました。

父・勝一が刀をもってインコをやっつけている
スタジオジブリ

③戦争が事業の儲けに繋がっている

父親・牧勝一が経営者として営んでいたのは軍需工場で、戦機のパーツを作っていました。

戦時中ということもあり、経営も軌道にのっていて作中では勝一が儲かっていることが分かるようなセリフを堂々といってしまうシーンは「父親やばい」という印象に繋がっていたようです。

勝一のセリフ

  • 「(サイパン陥落)おかげで工場は大忙しだ!」
  • 「300円を学校に寄付してきたぞ」
  • 「学校まで送るぞ、車で乗り付ける転校生なんてみんなビックリするぞ」

実際に勝一は成り金のように描かれていて、戦争で儲けているという事実に反感をもたれていたようです。

父・勝一のモデルは宮崎駿監督の実父って本当?

実は【君たちはどう生きるか】に出てきた父・勝一のモデルとなったのは他でもない、宮崎駿監督の実父・勝次(かつじ)さんといわれています。

読み方は違えど、漢字は1文字違いですね。

宮崎勝次さんのプロフィール
  • 1914年生まれ
  • 府立三中(現:都立両国高校)卒
  • 早稲田大学卒
  • 父に誘われ叔父が経営する宮崎航空工業に就職
  • 戦時中は肺の病気を患った叔父に変わり、自分が上に立ち工場を回す
  • 終戦後は東洋ラジエーター(現:ティラド)で常務取締役をつとめる
  • 1993年79歳でこの世を去る

牧勝一と宮崎勝次の共通点

  • 戦時中に戦機に関する工場で働く
  • そして儲かる
  • 裕福な家庭を築く
  • 遊び人(プレイボーイ)
  • ビジネスセンスがある
  • 家族愛がある
  • 戦争で儲かっていることに罪悪感はない

こう並べてみると、作中の勝一はまさに宮崎駿監督の実父・勝次さんがモデルであるということは間違いなさそうですね!

幼いころから戦争に反対だった宮崎監督は戦争で儲かっていることに罪悪感のない父・勝次さんとたびたび言い合ったそうですが、勝一と眞人がケンカするというシーンはありませんでした。

私自身は眞人が感情を押し殺したのは現代に合わせているような気がして、「言い表せない不快な気持ち」や「不完全な大人に対する感情」に個々がどう向き合うのかを考えさせられているように思います。

父・勝一はやばいと言われながらも家族愛のある不器用な大人だった

【君たちはどう生きるか】ちょっと世間の感覚とずれていながらも、夏子や眞人への愛は間違いなかった父・勝一。

受け取り側によっては気持ち悪い・やばいと言われてもしょうがないキャラクターですが、実際の宮崎監督の父がモデルとなっている辺り、宮崎駿監督からのメッセージが隠されているような気もしますね。

まとめ

  • 父・勝一が気持ち悪いのは、再婚が早すぎる+相手が義妹だったから
  • 息子・眞人の気持ちを理解しようとせず突っ走ってしまう感じがやばい
  • 戦機のパーツを作って儲けを出し、それに対して何の感情や罪悪感もない(儲ければいい)
  • 勝一のモデルは宮崎駿監督の実父・宮崎勝次さんだった
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