現在進行中のコメ不足+お米高騰問題に専門家としてインタビューを受けている山下一仁(かずひと)氏。
農林水産省の元官僚だった方なので、内部事情にも詳しく厳しい意見をTVなどで話されています。
「やばい」という言葉だけでは、良い意味なのか悪い意味なのか、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか?
山下一仁さんは日本の農業政策に大きな影響を与えた元官僚で、現在も活発に提言を続けている人物。
その主張はときに「過激」とも言われますが、一方で「的を射ている」と評価する声もあり、賛否両論が激しくぶつかる存在でもあります。
この記事では、そんな山下一仁氏が「やばい」と言われる理由を、実際の発言や、ネット上での評判を元に中立的な視点で解説していきます。
山下一仁氏がやばいと言われる理由3選!
山下一仁氏が「やばい」と検索される最大の要因は、やはりその率直すぎる発言や持論の強さではないでしょうか。
以下、いくつかの例をご紹介します。
① 農協(JA)に対する痛烈な批判
山下氏はたびたび「JA(農協)を解体すべき」との主張をメディアなどで行っています。
JAに対する発言の中には、以下ようなことばもありました。
「農協は農家のためではなく、農協自身の利益のために動いている」
「農協こそが日本の農業を衰退させた元凶」
これにより、JA関係者や保守的な農業支持者から強く反発され、一部では「敵視される存在」にもなっています。
実際に2014年8月19日には山下氏が記者クラブにて、研究会「農協解体」について意見を述べている動画ものこっていました。
山下氏の著書の中には、「農協解体」や「農協の大罪」などがあります。
② 農業補助金や保護政策への否定的立場
「農業に補助金を出し続けるのは、むしろ競争力を落とす」という考えを一貫して持っており、
「保護政策は農家を弱体化させる」
「国民全体の税金で特定産業を守るのは不公平」
というような主張も展開しています。
この点も「やばい」と感じる人と「本質を突いている」と評価する人で意見が分かれるところです。
米不足と米価の異常な高騰は、農政の失敗の結果以外の何ものでもない。この番組でコメントしている山下一仁氏(元農水官僚)を(民間人枠で)農水大臣にして欲しい。https://t.co/DWrfrOb2lY
— 佐々木 (@WBJPPP) February 2, 2025
減反は2018年に廃止。一方で、国は主食用米ではなく、麦や大豆などを生産する農家に対し、補助金を出しています
私はもとJAグループに十数年勤め、そこを退職したもので、JAの悪いところも知っているつもりではあるし、批判的な目もあるつもりだ。でも山下一仁の「農協の陰謀」はひどい。前にも書いたが、正しい事実のなかに(故意に?)間違った事実を混ぜ、JA悪しと結論に結びつける論法。
— きのした とおる (@ponpokokino) June 23, 2012
③ SNSやコラムでのストレートな物言い
X(旧Twitter)や論考の中でも、オブラートに包まないストレートな言い回しが特徴です。
これが「過激」「炎上狙い?」と取られることもあり、話題になりやすい要因となっています。
山下一仁氏とは何者?プロフィールと経歴

■ 学歴/経歴
- 岡山県出身
- 東京大学法学部卒
- 農林水産省に入省後、30年以上にわたって農政の中心で活躍
- 主に「自由貿易」「農協改革」「食料安全保障」などに携わる
- 2010年~キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・評論家としても活動
■ 専門分野
- 農業経済、貿易政策、TPP・食品の安全、農協制度改革
- 著書も多数あり、特に農協や補助金に対する批判で注目されてきた
山下氏の背景には日本の農政を実際に動かしてきた実務経験があり、そのうえで現行制度に対して強い問題意識を持っている点が特徴です。
なぜ山下一仁氏に対して賛否が分かれるのか?
山下氏の主張は、「現状の制度を根本から変えよう」とする改革派的な考えです。
だからこそ、保守的な立場の人からすると強く反発を受けることがあります。
山下氏の意見を支持する人の意見
- 「忖度なしで本音を語ってくれる」
- 「農業を強くするためには必要な視点」
- 「改革派として期待できる」
この記事の元農水官僚の記事の通りで今回の米価格高騰はJAが大きな部分を占めているのではと感じる。 昨年や今年のJAの決算と他の米卸の決算の分析をしっかりして欲しい。
Yahooニュースコメント
批判する人の意見
キャノンの山下さん。
ガットウルグアイラウンドの交渉人の一人。交渉に負け農水省の出世レースから外された人物。貴方は市場を全く理解していない。小売り、卸から引き合いのない米を全農が引き渡せることは出来ない。卸がストックをはき出さない限り米の高騰は続く。
Yahooニュースコメント
- 「現場を知らない」「理想論すぎる」
- 「農家を切り捨てるような発言」
- 「利権や地域社会を無視している」
つまり、改革か現状維持かという根本的な対立構造の中で、“やばい”と話題になっていると考えるのが自然です。
農政問題と山下一仁氏の提言|時代が追いついた?
特に近年、食料安全保障や日本の農業の将来に注目が集まる中で、山下氏が10年以上前から提唱していた「農協の既得権益の見直し」「自由貿易の推進」などが、徐々に現実化してきている側面もあります。
たとえば:
- TPPの加盟 → かつての山下提言と一致
- 農協の組織改革 → 現政権でも一部検討段階?
- 「農業の企業参入」や「兼業農家への支援」などの方向性
こうした動きが進むことで、「過激だと思っていた意見が、むしろ先を見ていたのかも」という評価も増えてきています。
山下一仁氏が“やばい”と言われる理由とその本質
「やばい」という評価の正体は、単なる炎上ではなく、発言の鋭さと問題提起の強さにありました。
- JAや農業政策に対する鋭い批判
- ストレートで過激にも見える物言い
- 改革派と保守派の対立の中心にいる存在
だからこそ、「やばい=的を射ていて怖い」「やばい=現場軽視で危ない」と両極端な声が生まれるのかもしれませんね!